MGB入門
About MGB page1/2
Index
  1. MGBとは
  2. MGB各モデルの特徴
  3. 購入にあたって
  4. 付録
MGBに関して、簡単?に解説しています。

1.MGBとは MGBは、1962年より、80年まで製造された、英国製の2座の(オープン)スポーツカーです。詳しい開発経緯やヒストリーは、当サイト内の「The History of MGB」などを参考にしていただきたいと思います。

 それまでのいわゆるロードスターボディから、コンバーチブルボディへの過渡期にあたります。サイドスクリーンこそ巻き上げ式ですが、幌は取り外し式でした。途中から幌も固定式となり、完全にコンバーチブルボディとなりました。
途中よりハッチバックの「GT」と呼ぶクーペボディも追加されました。

 カテゴリーとしてはいわゆる「ライトウエィト・スポーツ」ではなく、MGBのオープンボディを「Tourer」と呼ぶように、比較的余裕のあるパワーでゆったりとある程度長距離を走ることも考慮された、「ミドルウエィト・スポーツ」と呼べるでしょう。2座ながら余裕のある室内空間、取り回し易いボディ、そこそこのパワー、優秀なハンドリング、スタイリング等、それぞれのバランスが非常に良い車です。

 当時の量産ブリテイッシュ・ライトウエィト・オープンにはMidget、Sprite、Triumph Spitfire、ヘビーウエィトにはHeary100や3000、JugarのXKシリーズ、E-Typeなどがありました。ミドルウエイトのライバルは、TriumphのTR3,4、が上げられるでしょう。
 海外では初期のALFAのスパイダーもライバルとして掲げていいでしょう。日本車ではSR311でしょうか。

開発コンセプトとしては、(ちょうどマツダ・ミアータもそうだったように)既存のコンポーネントを利用し、新設計のボディと組み合わせるという手法で開発費用を押さえようとしています。このボディデザインは基本設計はBMCが行い、当時コンサルティング契約をしていたピニンファリーナの監修を受けています。(GTボディ(2+2クーペ)はピニンが手がげている。)オープン+モノコックボディなので、当時としては先進的でした。
 ボディデザインは当時の先端を行っていましたが、メカニズムは従来よりあるBタイプエンジンを選び改良し、サスペンション形式では前輪は独立懸架のウイッシュボーン、後輪はオーソドックスな楕円リーフリジットとなっています。これらにアーム式のダンパーを組み合わせています。
 開発段階では後輪も独立懸架でデザインされていましたが、コストとトランクスペースへの影響を考えリジットとなったようです。ブレーキは前輪はソリッドのディスク、後輪はドラムです。さすがに現代のレベルでは、ストッピングパワー不足といえるかも知れません。

スタイリングは、ロングノーズで前輪が極力前方に配置された、ブリティッシュスタイルのオーソドックスな設計です。サイドのラインは、フロントから緩やかにカーブを描き、フロントスクリーンからほぼ直線でテールまで通っています。基本デザインは、パック・アウェイ(取り外し式の幌)でしたので、オープン時はとてもすっきりとしたラインとなります。けっして華やかではないが、好感のもてる上品なデザインと言えると思います。重量配分は、ほぼ前後で50:50と良好な値です。CD値もそれなりに優秀な値の様です。(オープン走行時はCD値悪いと思いますが・・)

2.MGB各モデルの特徴 初期:MK-1からMK-2

     概観上の特徴は、いわゆる縦格子のメッキグリルにメッキバンパーです。MGBと言えばまず頭に浮かぶのがこのモデルでしょう。MK-1は、少々古いメカニズムの部分もありますが、実用上殆ど問題ないようです。(とは言っても、十分なメンテナンスをしてあることが大前提です。ミッションは1速がノンシンクロなので、慣れを必要とします。ブレーキも当然ノン・サーボ)
     MK-2の大きな変化はギアボックス周り、電気系周りです。デザイン、メカニズムのバランスを考えて、MK-2がベストバイだと思います。(台数少ないですが)見た目では「ほぼ」区別は付きません。

中期:MK-3(リセスド・グリル から ハニカム・グリル)

     MK-2からのメカニズム的な変化は殆どありませんが、エクステリアとインテリアは大きく変わっています。
     外観での変化は、グリル、灯火パーツ、バンパーがメッキながらも(若干の)衝撃吸収タイプになったりします。またドアミラーが装着されたままのことが多いようです。途中、グリル周りがデザイン変更となり、クロームのフレームにブラックメッシュのタイプとなりました。オプション装備でしたが、オーバードライブユニットが装着されている車が多数あります。
     クラシカルなインテリアの「見た目」にこだわらないのなら、維持、パフォーマンス、販売台数を考えると、MGB全体を通してベストバイと言えるかも知れません。特にエンジンが18V型のモデルはチューニングベースにも最適です。

後期:ラバー・バンパー(ウレタン または5マイル)バンパーモデル

     北米の保安基準による、大幅な変化があります。バンパーがメッキの物から、鋼製のバンパーをウレタン樹脂で被覆した大きな物となり、さらに北米仕様は排気ガス規制のため、キャブレーターがシングルのZenith 175CDとされて大幅なパワーダウンを余儀なくされました。(北米仕様のエンジンは、本国より圧縮比も落としてあります。)当然重量も増え、動力性能的には悲しい物があります。ただ、サスペンション機構が一番進化したモデルであり、オーバードライブが標準装備、ブレーキサーボも付いていて、一応衝突安全性も付加されている、と言うこともあって、実用性が一番高いモデルと言えるでしょう。

     76年を境に足まわりや、冷却系統などがモデルチェンジしています。基本的に日本に入っているのは78年以降のモデルですが、中にはそれ以前の物や、右ハンドル仕様も並行や正規輸入終了後に入っています。(MG-Dayに参加してました。) 

     外観上で、最低地上高さが以前のモデルに比べ3cm程度高くされ、かなり腰高な印象です。


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