MGB on the WEB
MGBのエンブレムの変遷
 Mk1〜Mk2までは「正8角形外周」「M」「G」の3つのパーツから成る大型のオクタゴン・エンブレムに「MGB」のレターの組み合わせです。注:キャストで、鍍金です。

 これがR/G・レイランドグリル・モデルになると表面に透明プラスティックの付いた1枚物+「MGB」レターになります。これは同時期のADO16(MG 1300)などとも同じで、確認はしてませんが物も同一ではないかと思っています。

 さてR/B・UB1になるとブーツリッドから「MGB」の文字は消え、オクタゴンもレリーフ・タイプになります。しかしこれには年式によって3種類が存在します。 

 1974〜 '75の1年間は赤地/銀MG、また1975年モデルに限ってはアビンドン工場竣工50周年を記念した黒地/金MG、その後は黒地/銀MGとなります。


 問題は両者の間に位置するブラックメッシュグリル・モデルです。「MGB」のレターが付いているのは確かなのですが、オクタゴンがレイランドグリルと同じプラスティックか、UB1以降使用されるレリーフ・タイプの物かの確認ができないのです。

 MOSSのパーツリストによると前者、僕のBee−2は後者でした。こればっかりは、カタログや写真を見ても配色が同じために確認ができないんです(^_^;)。

 因みに僕はレリーフ・タイプが好きなのとBee−2がそうであった事からBee−3にもレリーフ・タイプを装着してあります。最初はMk2の外観になっていましたから、オクタゴンも3ピース・タイプが付けられていました。ちゃんとテール・ランプもMk1〜2用だったのに、それらをわざわざブラックメッシュの外観にしてくれと注文を出した時のピッカースの志村社長の表情は複雑でしたっけ(^_^;)。


 さてフロント・フェンダー(英国流なら「フロント・ウィング」)に付けられたBLMCマークですが、これも年式で異なります。

 最初に装着されたのは当然レイランドグリル・モデルになった '69年からで、この時は左右に青地/銀彫り込みの物が付けられていました。

 その後 '72年5月になってレイランド・マークは一番目にする機会も多い銀地/青彫り込みに変わると共に助手席側のみの装着になりました。

 これはUB2の時代まで続きますが、 '77年12月生産分からは省かれる事になりました。この時すでにメーカー名はBLMCではなく、ただの<BL>でした。


 さて現在のオクタゴン・エンブレムですが、これは1992年にRV8を皮切りにMGのブランド・ネームを復活させるのにあたり、伝統のデザインを基にアップ・デイト化したものです。

 具体的には過去のオクタゴンと比べて以下の点が異なります。

  1. 配色が金地/赤茶MGになった。これは元々のMGのコーポレイト・カラーであるクリーム地/茶MGを基にしているようである。
  2. .断面形状がドーム型に盛り上がった。これはよりエンブレムを立体的にするためと言われている。
  3. 地模様として、横筋が入るようになった。これも2.と合わせて立体形状をより明確にするためと思われる。

 因みにRV8もMGFも、車名を表すエンブレムの類は一つも装着されていません。この点をMGFの主任デザイナーであるゲリー・マクガヴァン氏に直接尋ねたところ、氏は非常に戸惑った表情をしていました。どうも本人気が付いてなかったんじゃないのかなぁ(^_^;)。

 まあ「『MGである』という事さえ分かれば、車名は自動的に分かる」などと答えていましたが、どうも言い訳っぽかったりして(^_^;)。

※編集部注

1:MGBにもリア・ブーツリッド(トランク)にあった"MGB"は、途中から付属しなくなった。マクガヴァン氏はこれを見ていたものか。

2:MG ZS/ZT/ZRやMG TFには、"TF"と"160"などのエンブレムが付くようになった。


by MG HP「えむじい亭」席亭Corkey.O
(MGB V8conv. called "Bee-3",Yotsukaido-CHIBA)