「次はウェーバー」、これはお勧めできません。
何故ならMGB−UB2用のBタイプ・エンジンは排気ガス対策のために圧縮比が本来の9.0から8.0まで落とされていることなどを始めとして、様々な手が入っています。
ウェーバーだとすると普通は40DCOEを1基使いますが、(感覚的に)これはSUだとHS6ツインに相当するガソリン供給量になります。
ところがノーマルのままのエンジンだとこの供給されるガソリン量を使いきることができず、燃費の悪化に見合うだけのパワー・アップは得られません。ヘタをすればアイドリングでプラグがカブります。
まあ副次効果として、増加したガソリンの気化熱によってエンジンの熱が吸収されますからオーヴァ・ヒート対策にはなりますが(^_^;)。
本来エンジンは(まあ車全体もそうですが)トータルで考えなければならない物です。吸気系をいじるならば燃焼系/排気系まで含めて総合的に手を入れなければ本来の性能は発揮できません。
特にUB2のBタイプ・エンジンはカウンターフローで、しかもインテイク/エキゾースト・マニーフォールドが一体の鋳造品ですから、キャブ交換はイコール排気系のモディファイをも意味します。
エンジンに関して僕のお勧めは、やはりSU HS4の2連装着です。
これだけで資料上は78psまでエンジン出力は向上します。さらに圧縮比を9.0まで上げれば英国仕様と同じ95psになります。
ウェーバーやSU/HS6を使うのはこれ以上のチューニング・ステージに足を踏み入れてからの事で十分ですが、そこには燃費の低下/低回転域でのエンジンの扱い難さ/エンジン耐久性の低下、などの副作用が発生する可能性がある事を承知の上で行う必要があります。
僕はBee−1でSUツインにしてましたが、はっきり言って実用上必要かつ十分でした。これでも六甲山でスープラやプレリュードが道を譲ってくれましたしね。
まあパワー・アップを図るのなら、究極の手段として「ローヴァV8エンジン搭載」という奥の手があるんですが、やります?(^_^;)。
by MG PATIO <えむじい亭>マスター Corkey.O
(MGB V8conv. called "Bee-3",Yotsukaido-CHIBA)
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